◇◇◇  ビィウェーブ 社長にインタビュー  ◇◇◇

≪ ビィウェーブ 会社概要 ≫

結婚披露宴で参列者に配る小さな記念品(プチギフト)の製造・販売。

商品の企画から  製造・出荷・営業・卸売まで、一連の業務をすべて自社で行う。

1.創業のきっかけ

もともとは、結婚式やイベントの司会をするプロダクションを設立。もともと楽しいことや人を笑わせることが大好きだった私たちに、関西のラジオ局から、イベントの司会や運営の話が来るようになり、いろいろ行っているうちに、関西のラジオやテレビの放送の制作やイベントの企画、CM作成の話が来るようになり、それならばもっと番組制作や広告の仕事をする為の会社を作ろうということになりました。 『新しい電波の波を起こす』という意味を込めて社名は『Be  Wave』としました。

そんな折、よくホテルの関係者から、引出物の相談を受けていたんです。既存の品物がありきたりでつまらないので、もっといいギフトはありませんか?と。 そこで、いろんなお店を回っては、何か目新しいものはないかと探しましたが、意外と『これは!』と言うものが無く、もともと人を喜ばせたり、楽しいことが大好きな私たちですので同じ司会をしていた相棒と相談して、ならば自分たちで何か素敵な商品を作ってみようと最初は軽いノリで作ったのです。

それが意外に楽しく、また結婚式のギフトと言うことで、人生で一番ハッピーな日に私たちが作った商品を使っていただけることに、また格別の喜びを感じ、私たちにしか作れないオリジナリティーがあり、おしゃれなギフトを生み出していこうと決意したのです。

2.創業当時のエピソード

最初に扱ったのは、紅茶でした。初めての商品を何にしようかと、デパートや雑貨店でヒントを探したり、いろいろと意見を出し合った末に「幸せのお茶」と書いて『幸茶』にしよう!とひらめきました。ハレの日にぴったりの、可愛らしいパッケージに詰めることにしました。 中身が決まると、次は原材料の仕入先選びでした。

結婚式だからこそ日常的すぎるものではダメと思い、ある日本のメーカーに問い合わせると、イギリスの本社に相談してから、とのこと。ブライダル用のプチギフトに、という趣旨は伝わり、販売ができるよう動いていただきましたが、問題は許可を取るためには、使用する現物のパッケージが必要と言われたこと。

許可が下りるかどうかわからぬ状態の中で、資材コストを下げるためには、なんと3万個のパッケージをまず作らななければなりませんでした。 その結果、無事許可は下りましたが、社内の片隅には高く積まれたパッケージの山。

さあどうやって販売するかが問題であったことは言うまでもありません。
まず、ブライダル関係の式場・ホテルを片っ端から訪問しましたが、門前払いをくらうこともたびたびありました。

ようやく少しずつホテルで開催される展示会に出展させていただけるようになりましたが、割り当てられたスペースに、各社いろんな商品をずらりと並べる中、私たちのところは1種類だけ。その頃は、はたして注文がくるのかと、不安な気持ちもありましたね。

でも、しばらくして近畿圏内のホテルをまわって配布したカタログから、FAXで注文が入り始めました。最初のFAXが届いたときは本当にうれしくほっとしました。みんなで手を叩いて喜びましたよ。仲間の一体感があり、手ごたえも感じていました。信頼関係があったから、しんどいことも苦労と思わず、頑張れたのだと思います。

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3.商品の企画は、どのようなヒントから?

他社で売れている商材を研究しますね。もちろん、同じモノでは意味がない。付加価値をつけるのがポイントです。 たとえば、タブレット菓子。『フリスク』ってありますよね。あるとき、あの商品を見ていて、オリジナルのパッケージを作れたら面白いなと思いついたんです。結婚するおふたりの写真を印刷すれば、他にはないプチギフトになりますよね。

ブライダル以外でも、文章やイラストを入れてお世話になった人に配るなど、ちょっとしたお礼や挨拶にも使えます。中身は馴染みのあるものなんだけど、世界中どこにも売ってない、こだわりのケースって魅力的でしょう? タブレットを作っているメーカーに「1トンなら受けます」って言われて、唖然としたりもしたけど、なかなかのヒット商品になりましたよ。

4.失敗から学んだことは?

関東のお客様からご注文をいただいたときに、あやうく、品物の誤配送が起こりかけたことがあります。本当なら、披露宴会場のホテルに前日届くはずのところ、お客様の勘違いで、配送先が自宅になっていて…。それが発覚したのが、前日の夜9時!運送会社に連絡しても、あまりに直前で変更がきかず、お客様もすでにホテルに前泊しておられ商品を受け取ることができませんでした。

結局、最後の手段で、東京に住む知人に無理を言って、荷物を配送センターから引き取って、ホテルまで運んでもらいました。 それからは、送り先や住所をしっかり確認するようになりましたね。日程の都合などで、特にミスが許されないようなときは、声をかけ合って確認もれのないように気をつけています。

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5.IT化の成果

以前は既製の販売管理ソフトを使っていましたが、受注から出荷までの間にデータ入力が2回必要で、煩わしさを感じていました。売り上げが伸びてくると、その方法では対応しきれなくなったので、自社に合わせたシステム作りに踏み切ることにしました。
ITの導入で、商品の受注から生産、出荷までの一連の作業や、案内文書の作成など、業務を効率化できたので、その分、商品の企画に時間を充てられます。

6.長田区に大きな配送センターを設置されましたね

オリジナルの商品を作るために、さまざまな大型の製作機械を導入したりして、投資に見合う生産性を得られるよう、気を配りました。そのためスタッフは、自分の担当作業だけをするのではなく、お互い助け合うことを意識しています。 同じデータベースを本部と商品センターで管理できるので、受注や請求書の発行はもちろん在庫の確認や品物の手配、配送の準備がスムーズにできて助かりますね。

7.今後の展望は?

ブライダルに特化してきたノウハウを生かして、これからは他の分野にも挑戦していきたいですね。もらって楽しい、ワクワクする販促ノベルティの企画など、アイディアはもう浮かんでいます。

それから、小ロットでも受注できるのが強みなので、今後も小回りをきかせて、お客様の要望に応えていきたいと思います。 「こんな商品作れませんか?」という問い合わせも増えているんですよ。 これまで企画も製造もこなしてきた、当社だからこその経験とネットワークで、もっとたくさんの素晴らしい商品を開発したいと思っています。

依頼されたものに改良を加えるなど、商社的な活動も視野に入れています。 今はインターネットの時代ですから、従来の営業だけでなく、ホームページやtwitterなどもフル活用していきますよ。

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